11IPOの矛盾と欺瞞

2009年4月18日 (土)

ウイルコ 不正後上場

昨日の朝刊の記事に出ていました。

ウイルコの取引先の印刷会社社長は、
「上場準備を進めていた若林容疑者(ウイルコ前会長)は、むちゃな企業買収を重ねて(上場規準を満たすために)時価総額を上げようとしていた。上場のためにはなりふり構わないところがあり、今回の不正(郵便法違反)もその延長線上にあったのではないか。」
と話している。

※4/17(金)産経新聞朝刊から引用、一部要約と注釈挿入

だそうです・・・。
これが事実とすれば、何のための上場なのでしょうかね。

上場すれば、何かバラ色の素晴らしい世界が待っていると思ったのでしょうか。
それとも、犯罪でも何でも、全て帳消しにできるとでも思ったのでしょうか。

以前、国会議員になれば、不正もみ消しでも何でもできると思い込んで、犯罪を犯していた者が、やっと議員にはなれたが、結局逮捕されたお粗末な事件がありましたね。

最近、上場したにもかかわらず、上場を維持できる実力がない企業の経営者が、悲惨な目にあっている例がすごく多くあります。

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2007年10月 1日 (月)

大規模大金収集装置の(さらに)その後

近々ナチュラムという会社がヘラクレス市場に上場するようです。
この会社も以前からよく知っていたので、目論見書を見て、ざっくりと価値算定してみました。

僕の感覚では10~20億程度の会社だと思います。
(10億でも長期投資対象として買いたいとは思いませんが)

仮条件の上限22万で公募価格が決定したとして、時価総額は約24.5億。一時のIPOと比較すると、随分良心的な売り出し価格になってきました。

というより、新興市場の冷え込みのせいで、もっと高く売りたくても、下げざるを得ないのでしょうね。
今の状況は、IPOバブルがかなり正常化していると思います。

ちなみに上場時の、創業者の方の保有株資産額は、株価22万円で計算すると5億円余り。IPO時に売り出す株式により、手にするキャッシュは2500万円程度。
(それぞれストックオプション、親族分は除く)

バブリーな頃の創業者利益と比較すると、随分と小じんまりですね。

おっと、タイトルの件を忘れてました。

この話で思い出した、大規模大金収集装置のその後 のさらにその後を見てみました。

現在の時価総額は約100億円と、かなり実態に近づいて来ました(笑)。

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2007年6月16日 (土)

大規模大金収集装置のその後

最近バタバタしている間に、収集装置が上場したようですね。
110万円の公募価格に対して、現在の株価は85万円です。

それでも時価総額は254億円と、ありえない数字だと思います。

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2007年5月24日 (木)

仮条件で大幅引き下げ

一昨日書いた、近日IPO(新規公開)する会社の仮条件が、決定したようです。

仮条件は90万~110万となったようで、当初目論見書で想定していた150万からは、大幅に下げてきました。

やはり150万では、買い手が集まらないと判断したのだろうと思います。

それでも、仮条件で上場時の時価総額を計算すると、約270億~約330億円となるので、自分として「買う気」になれる価格には、全く程遠い状況です。

というか、親会社がアレなので、最初から買う気にはなれないのですが・・・

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2007年5月23日 (水)

またまた親子上場の話

NTTデータが近々子会社を上場させるそうです。

どうせ、「大規模大金収集装置」だろうから子会社の方は、いちいち目論見書見て調べてはいません。

板倉さんも散々書いてますが、上場している親会社が、子会社を上場させることは、資本政策上ナンセンスで、矛盾しています。
(上場会社が上場会社を買収して、結果的に子会社となった場合の「親子上場」は、また別の話です。)

NTTデータは上場会社ですから、市場から資金を調達できますし、配当もしています。何故いまさら子会社を上場させて、新たに市場から資金調達をする必要があるのでしょうか。

もし新規上場する子会社の方が、安い資本コストで資金を調達できるなら、それもありえるでしょう。しかし、常識的に考えてそういうことはありえません。
それより、親会社のNTTデータがDebt(銀行借入や社債など)で、資金を調達し、それを子会社が必要とする資金に回した方が、遥かに資本コストは小さくてすみます。

さらに、上場するには幹事証券会社に支払う手数料など、小さくないコストが諸々かかります。

では、何故そんな「非合理的」な親子上場が後を絶たないのでしょうか。そういう行為に従事している関係者の知識が不足していて、「よく解ってない」という可能性も考えられます。

しかし、最大の理由は「儲かる」からではないでしょうか。その「儲かる」金は、どこから来ているのでしょうか。
誰がどのように「儲かる」かは、昨日のブログ記事を参考にして下さい。

そのNTTデータは、さらに親会社も上場会社ですから、また更に複雑に矛盾しています。

ところで、先日NTTデータの価値計算をしてみましたが、どう計算しても僕には「超割高」としか考えられません。
しかし、先日某証券会社は、レーティングを「買い推奨継続」として、目標株価を引き上げたそうです。

う~ん・・・何を基準に?まあ、そういう自分なりの判断ができるのも、セミナーで勉強したお陰です。

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