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2007年6月 3日 (日)

新日鉄が神経戦

今日、髪を切りに行った店で、ある新聞記事が目に留まりました。
見出しは、「新日鉄とミッタル、技術供与で神経戦」 です。

記事によると、新日鉄の高度な最新技術が欲しいアルセロール・ミッタルと、そう簡単に技術を渡したくない上、ミッタルからの買収を恐れる新日鉄が、その複雑に絡んだ周辺関係の中で、交渉し、神経戦になっているというものです。

ミッタルは、ご存知の通りインド出身の事業家が、買収を繰り返して会社を大きくし、世界一の規模の鉄鋼会社となったものであり、大前研一氏なども手放しで絶賛している会社です。

当初は、どうしようもない「ボロ製鉄所」や「ボロ鉄鋼会社」を、安値で買い、それを丁寧に改善して生産性を上げるという手法で、どんどん大きくなったようです。

その結果、粗鋼生産量として世界一にはなったものの、大きくなった経緯からして、低品質・低単価の鉄が主力で、「高級鉄」を扱う日本の鉄鋼会社とは、対照的な存在です。

そこで、その弱点を克服するために、2006年にアルセロールにTOBを仕掛け、失敗していますが、その後アルセロール側に、条件面で妥協して合意を得、合併して「アルセロール・ミッタル」となりました。

しかし上記の妥協により、合併会社の持ち株比率はミッタル側が49%と過半数を割り、CEOや取締役会議長の座も、アルセロール側に譲ったのだそうです。

アルセロール・ミッタルの会社としての詳細を精査した訳ではありませんが、一般的に「デカイの」と「デカイの」をくっつけただけで、簡単に上手く行くとは考えにくいと思います。

企業風土や文化も違うでしょうし、主導権争いの「内紛」などの火種も考えられますし、経営を効率的なものに融合するには、相当な「時間」、「コスト」、「手間」、「努力」などが必要ではないでしょうか。

そんな中、イキナリ新日鉄に触手を伸ばして、もし買収できたとしても、更に混乱に輪をかけるだけのように思いますが、もし仮に「時価総額」にモノを言わせて、買収に成功して、その結果、「日本の技術力」が、流出してしまうような事があれば、それは日本人の心情として、快いものではありませんよね(そうはならないと思いますが)。

実際は、もし買収を仕掛けて来るにしても、その具体的条件などがわからないと、良いとも悪いとも判断しようが有りませんが、少なくとも気になる案件ではありますので、今後をWatchするとともに、アルセロール・ミッタル社の詳しい経営状況についても、機会があれば調べてみたいと思っています。

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