「金融商品の罠」、「金融商品の罠 - その2」、
「金融商品の罠 - その3」、「金融商品の罠 - その4」
の続きです。
7.オプションの利用
複雑とされている「仕組み債」や「仕組み預金」などのカラクリは、このオプションを理解することにより、全て解明可能となります。
オプションになじみのない方にオプションとは何かを簡単に説明すると、こういうことなのですが、多分読んだところで、それだけでは解らないと思います。
オプションは本来、「リスクヘッジ」のために開発されたものだと言われていますが、一時「デリバティブ」という名で、物凄くリスクの高い、恐ろしいものとして話題になっていましたね。(オプションとデリバティブは同義語ではなく、オプションは「スワップ」や「先物」と並んで、デリバティブの一種です)
オプションには買う権利(コールオプション)と売る権利(プットオプション)があり、それぞれに対して「買い」と「売り」がありますので、主に分類すると4種類の取引形態となります。
その中で、一つ特徴を掴んでいただきたいのが、コールでもプットでもいいのですが、買いではなく「売り」の取引です。
オプションを売ることにより、プレミアムという名のお金が「確実に」入ってきます。そして通常は、そのまま満期を迎え、何事もなくプレミアム分だけが儲かって終わりとなります。
それで麻薬のように、オプションの売りに嵌る人もいるらしいですが、その裏には「多大な(理論上無限大の)」リスクを抱えているのです。
何事もなく満期を迎えられない場合は、それこそ「大事」になる場合もあるのです。
さらに色々なオプションの売り買いを組み合わせることにより、様々な収益モデルを作り上げることができます。その性質を利用して、「こうなった場合は、こうです」などの「複数条件」が内包された、複雑な商品の設計が可能となるのです。
オプションやデリバティブについて、興味があり、勉強してみたいと思われる方は、その手の専門書が出ているので、そちらを読んでみて下さい。グラフを使っての説明を読めば、理解するのはそう難しくないと思います。
ちなみに僕が読んだのは、”インターネット株式投資入門[デリバティブ編]” という本ですが、非常にわかり易く解説されており、お奨めですが、古い本なので入手可能かどうかはわかりません。
話が少しそれましたが、そういうオプションを内包している「仕組み債」などと同様のポーフォリオも、知識さえあれば、手作りで「遥かに格安」に作れるという事です。
ダイヤモンドにもその例なども出ていますが、手作りをするよりも、相当にコストが高く、ぼったくりの商品ばかりが売られているのだという事です。
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